小倉百人一首 - 持統天皇

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2 持統天皇
春すぎて 夏来にけらし 白妙の 衣ほすてふ 天の香具山
現代語訳  
春が過ぎて夏が来たらしい。夏に純白の衣を干すという天の香具山なのだから。
作者  
持統天皇 (じとうてんのう)
645〜702 称制686〜689 在位690〜697 第41代天皇。天智天皇の第2皇女。天武天皇の皇后。飛鳥浄御原宮で即位し、飛鳥浄御原令の施行や藤原京遷都などを行い律令体制の基礎を構築した。
文法と語句
春 ― 陰暦の春、すなわち、一・二・三月。
夏 ― 陰暦の夏、すなわち、四・五・六月。
けらし ― 「けるらし」がつづまった形。「ける(過去の助動詞)+らし(推定の助動詞)」で「〜してしまったらしい」の意。
白妙の ― 「衣」にかかる枕詞。その他、「雪・雲」など白いものにかかり、「真っ白・純白」の意味を表す。「白妙」は、楮類の樹皮の繊維で織った純白の布。
衣ほすてふ ― 「てふ」は、「といふ」がつづまった形。直前には会話文・心内文などがあり、伝聞を表す。
天の香具山 ― 耳成山、畝傍山とともに大和三山の一。持統天皇の御世に都があった藤原京の中心から見て東南に位置する。万葉集には大和三山を男女の三角関係に見立てた歌があり、持統天皇の歌の背景には、額田王をめぐって争った天智天皇(持統天皇の父)とその弟、天武天皇(持統天皇の夫)の関係が連想される。
二句切れ
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