| (解答) |
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| 石は、セットの先頭が白石、続いてセット数が増えるにしたがい、黒石が1個、2個、3個,、4個、5個、6個…と順に増えていると考えられる |
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| ○● | ○●● | ○●●● | ○●●●● | ○●●●●● | ○●●●●●● | … |
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| 各セットにおける石の数の合計は、初項2、公差1の等差数列であるから、nセット目までの石の数の合計は、 |
| Sn= |
n{2+(n+1)} |
= |
n(n+3) |
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| 2 |
2 |
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| よって、セット数と石の数の関係は、次の表のとおり |
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セット |
1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
8 |
9 |
… |
n |
白石 |
1 |
1 |
1 |
1 |
1 |
1 |
1 |
1 |
1 |
… |
1 |
黒石 |
1 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
8 |
9 |
… |
n |
各セットにおける石の数の合計 |
2 |
3 |
4 |
5 |
6 |
7 |
8 |
9 |
10 |
… |
n+1 |
| 1セットから各セットまでの石の合計 |
2 |
5 |
9 |
14 |
20 |
27 |
35 |
44 |
54 |
… |
| n(n+3) |
 |
| 2 |
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| (1) |
| Snが100に近づくnを調べると、 |
| n=12のとき S12=90 |
| n=13のとき S13=104 |
| であるから、100番目の石は、13セット目の10番目の石であり、黒石 |
(答え) 黒石 |
| (2) |
| Snが1000に近づくnを調べると、 |
| n=43のとき S43=989 |
| n=44のとき S44=1034 |
| であるから、1000番目までに白石は44個ある |
| よって黒石の数は、 |
| 1000-44=956(個) |
(答え) 956個 |
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| (解説) |
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| 少し複雑な規則性の問題は、上のような表を作って考えましょう。 |
| 実際の入試では時間がないので、3、4セットで十分です。 |
| その程度書けば、全体の規則性が見えてきて、解答への道筋が分かるはずです。 |
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| 解答ではnという文字を使っていますが、実際にはそんなに難しく考える必要はありません。 |
| 適当なセット数を設定した上で、白石と黒石を別々に考えて合計しても大丈夫です。 |
| たとえば、「100セットではどうかな?」と考えて、 |
| 白石は、各セットに1個ずつだから全部で100個 |
| 黒石は、100セット目には100個あるから、そこまでには、(1+100)×100÷2=5050(個) |
| これでは多すぎる |
| 50セットは? |
| 同様に、50+(1+100)×50÷2=2575(個) |
| これでもまだ多い。でも、かなり近づいた |
| 40セットは? |
| 40+(1+40)×40÷2=860(個) |
| 少なくなってしまった。ということは、40と50の間に違いない。 |
| … |
| このように、試行錯誤を続けていれば、そのうち、正解にたどりつけます。 |
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| ところが、試行錯誤をせずにあきらめてしまう人が多くいます。 |
| 極めて、残念なことです。 |
| せめて、答えが整数になることが分かっている問題は、適当な数をあてはめて考えるクセをつけましょう。 |
| 優れた中学ほど、「とりあえず試してみる」ことを必要とする問題を多く出題します。 |
| それは、課題に直面したとき、すぐに何らかのアクションを起こす姿勢や失敗しても再チャレンジする粘り強さを確認するためのものです。 |
| 試行錯誤は、研究やビジネスの世界では必要不可欠です。 |
| 名門校は、優秀な人材を社会に供給する役割を自任しているので、受験生の将来性について、入試問題を通じて様々な角度から検証しているのです。 |
| なんとなくでも結構です。 |
| できそうな気がしたら、その方法を試してみましょう。 |
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